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MS_HyperVBackup

nishi_74322014 edited this page Aug 19, 2026 · 2 revisions

Hyper-V バックアップ

概要

  • DPM を使用すれば全てのシナリオに対応出来る。
  • Windows 標準の Windows Server バックアップでは、バックアップできないシナリオがある。

ホストのバックアップ

ホストの通常のバックアップ。

  • システム・バックアップ
  • データ(ゲストの VHD など)・バックアップ
  • スタンドアロン:Windows Server バックアップのベアメタル バックアップにより保護できる。
  • ホスト・クラスタ:Windows Server バックアップのベアメタル バックアップにより保護できる。
    ※ ホスト・クラスタでは、削除+追加のパターンも可能。

ゲストのバックアップ

ゲストの通常のバックアップ。

  • システム・バックアップ
  • データ・バックアップ

ゲストのバックアップには、

  • ホスト OS 上から取得するホスト・ベース(のバックアップ)
  • ゲスト OS 上から取得するゲスト・ベース(のバックアップ)

が存在する。

以下、それぞれの選択基準について説明する。

補足(この 2 択が本ページの主題): 仮想環境のバックアップ設計が
物理環境より難しいのは、同じ対象を 2 つの視点から取れるためである。

【ホスト・ベース】ホストから見ると、ゲストは「1個のファイル(VHD)」
   → 丸ごと取れる。台数が増えても手間は変わらない。
   → ただし中身の意味は分からない。

【ゲスト・ベース】ゲストから見ると、通常の物理サーバと同じ
   → アプリを理解して整合の取れたバックアップが取れる。
   → ただし物理環境と同じだけの手間がかかる。

一般にはホスト・ベースを既定とし、
次節の「必要なケース」に該当するものだけ
ゲスト・ベースを追加する、という組み立てになる。

ホスト・ベースとゲスト・ベースの選択

組み合わせ

ホスト・ベースのバックアップ ゲスト・ベースのバックアップ
バックアップ対象 仮想マシン(構成ファイルと VHD) ゲスト OS のシステム・アプリ
バックアップ設定 Hyper-V ホスト
・Windows Server バックアップ
・DPM エージェント
ゲスト OS
・Windows Server バックアップ
・DPM エージェント

ゲスト・ベースのバックアップが必要なケース

ゲスト・ベースのバックアップを選択する必要があるケース

  • ゲスト OS にパス・スルー・ディスクを接続している。
    ※ パススルー・ディスク:物理ディスクそのものを仮想マシンに割り当てる仕組み。
  • ゲスト OS から、iSCSI 等でリモート・ストレージに接続している。
  • ゲスト OS 内でダイナミック ディスクを構成しており、
    且つオンライン バックアップが必要な場合 (KB958662)
  • アプリケーション・レベルの保護が必要な場合。
    ホストからの VHD オンラインバックアップでは
    アプリケーション・レベルで保護されない。
    • Active Directory のバックアップ
    • ファイル・サーバの差分同期
    • SQL Server のトランザクション・ログのバックアップ

移行メモ(正誤): 原典の「パス・スルー・ディス」は
「ディク」の誤りであるため修正した。

補足(4 つのケースには共通する理屈がある): 一見バラバラに見えるが、
いずれも**「ホストからは見えない/意味が分からない」**という
一点に集約される。

ケース ホストから取れない理由
パス・スルー・ディスク VHD ではない(物理ディスク直結)ので VHD のバックアップに含まれない
iSCSI 等のリモート ストレージ 接続はゲストが張っており、ホストは存在を知らない
ゲスト内ダイナミック ディスク ホスト側の VSS からは整合が取れない(KB958662)
アプリケーション レベルの保護 ホストにはアプリの都合が分からない

最後の点が実務上いちばん重要である。
ホスト・ベースのバックアップは
「VM を電源断せずに丸ごとコピーした」状態までは保証するが、

  • SQL Server のトランザクション ログを切り詰める
    (バックアップ済みとマークする)
  • Active Directory の USN ロールバックを避ける
  • 差分同期の基準点を進める

といったアプリ側の状態遷移は起こさない
結果として、

  • VM を戻せば動くが、ログが際限なく肥大し続ける
  • AD を戻したらレプリケーションが壊れる

という事態になる。
DB を含む VM では、
**ホスト・ベース(VM 全体)+ゲスト・ベース(DB のログ バックアップ)**の
併用が基本形である
SQL Server のバックアップ
SQL Server の障害復旧)。

ホスト・ベースのバックアップの考慮点

比較表

スタンドアロン SMB CSV
Windows Server バックアップ(2008R2) ×
Windows Server バックアップ(2012) ×
DPM2012SP2
  • Windows Server バックアップを使用して
    Hyper-V バーチャル マシンを親パーティションから
    Windows Server 2008 ベースのコンピューターでバックアップする方法
    http://support.microsoft.com/kb/958662/ja
    • Windows Server バックアップで、Hyper-V の VSS ライターを登録する。
      • Windows Server バックアップ(リクエスタ)がスナップショット作成を VSS に要求し、
        VSS はサーバ・アプリケーション(ライター)にキャッシュのフラッシュを指示するため。
      • 詳しくは、「VSS(Volume Snapshot Service)」(バックアップのいろいろ)を参照。
  • Windows Server 2012 からホスト OS から専用メニューでゲスト OS
    ・・・仮想マシン(構成ファイルと VHD)の個別バックアップ・リストアが可能になった。

補足(CSV と SMB が難所である理由): 比較表で
スタンドアロンが常に ○ なのに対し、
CSV(クラスター共有ボリューム)と SMB ファイル共有
×/- になっているのは偶然ではない。

構成 VSS スナップショットの難しさ
スタンドアロン ホストがボリュームを単独で所有している。素直にスナップショットを取れる
CSV 複数ホストが同時に同じボリュームに書く。全ノードで協調してスナップショットを取る必要がある
SMB VHD が別のファイル サーバ上にある。ホストではなくファイル サーバ側でスナップショットを取る必要がある

Windows Server 2012 で CSV が ○ になったのは
CSV Writer が導入されたためであり、
SMB については VSS for SMB File Shares(2012 R2)で
対応が進んだ、という経緯である。

つまりこの比較表は、
「VSS の対応がどこまで進んだか」の年表として読める。

考慮点

  • Windows Server バックアップは、サポートされないシナリオがある。
  • DPM2012SP2 を推奨。
    • DPM2012 は、Windows Server 2012 環境保護をサポートしていない。
    • DPM2012SP2 では、CSV 環境のバックアップが高速化。
      • 高速完全バックアップのパフォーマンス改善
      • 並列バックアップをサポート
      • VSS H/W Provider と同等のパフォーマンスを実現。
        VSS H/W Provider については バックアップのいろいろを参考にできる。
  • VSS H/W Provider が存在する場合は、VSS H/W Provider が優先される。
    • DPM にて、標準 VSS Provider を使用する場合は、レジストリを修正する。
    • Creating protection for Hyper-V VMs on
       Windows Server 2012 fails with Internal error code 0x809909E2
      http://support.microsoft.com/kb/2761897

補足(VSS H/W Provider が優先される、が問題になる理由): VSS プロバイダには
**ソフトウェア(OS 標準)ハードウェア(ストレージ ベンダ提供)**があり、
両方あればハードウェア側が優先される。
通常はその方が高速だが、

  • ストレージ側のスナップショット数に上限がある
  • ベンダ製プロバイダに不具合がある
  • スナップショット領域が枯渇している

といった場合にバックアップが失敗する
上記 KB の 0x809909E2 はその典型例で、
対処が「レジストリで標準プロバイダを使わせる」に
なっている点が、この構造をよく表している。

ゲスト・ベースのバックアップの考慮点

移行メモ: 原典ではこの節は見出しのみで、本文が存在しない。

補足(未記載部分の要点): ゲスト・ベースを採る場合の注意点は
概ね次のとおりである。

観点 内容
負荷の集中 全ゲストが同時刻にバックアップを始めると、ホストの物理ディスクとネットワークが飽和する。時間をずらす
退避先 ゲスト内から見たローカル ディスク(=同じ VHD)に取ると意味が無い。別筐体・別ストレージ
エージェント管理 ゲスト台数分のエージェント導入・更新・ライセンスが必要
復旧手順 OS の再インストールから始まるため、ホスト・ベースより RTO が長い

前述のとおり、ホスト・ベースで VM 全体、
ゲスト・ベースでアプリ データ
という二段構えにすると、
復旧時間(VM を戻す)とデータ保全(ログを戻す)の
両方を満たせる。

ゲストOSのバックアップまとめ

エクスポート Windows Server バックアップ(ホスト・ベース) DPM2012SP2(ホスト・ベース) DPM2012SP2(ゲスト・ベース)
バックアップ対象 仮想マシン 仮想マシン 仮想マシン システム・アプリ
リストア対象 同上 同上 仮想マシン、ファイル 同上
バックアップ対象外 ・リモート・ストレージ
・パス・スルー・ディスク
・リモート・ストレージ
・パス・スルー・ディスク
・SMB ファイル共有
・リモート・ストレージ
・パス・スルー・ディスク
オンライン・バックアップ ×
必要ライセンス Windows 標準 Windows 標準 DPM エージェントが必要 DPM エージェントが必要
運用イメージ ・仮想マシンを別環境に移動
・初期セットアップ時のイメージを長期間保存
追加コスト無しで、仮想マシンのバックアップを行いたい。 ・仮想マシンとしてバックアップしたい。
・重要データは別の手段でバックアップしている
(DB のオンラインバックアップ等)。
仮想マシン内のきめ細かなバックアップ。
例えば左記の DB のオンラインバックアップや、
Active Directory、SharePoint のバックアップ。

Windows Server バックアップ(ゲスト・ベース)は・・・

移行メモ: 最終行は原典のまま(記述が途中で終わっている)。

補足(エクスポートだけがオンライン非対応である点): 表で
エクスポートのオンライン・バックアップが × になっているのは、
VM を停止しないと実行できなかったためである
(Windows Server 2008 R2 まで)。

Windows Server 2012 以降は、稼働中の VM もエクスポート可能
なっており、この制約は解消されている。
ただしエクスポートは

  • 世代管理・スケジュール実行の仕組みが無い
  • VHD を丸ごとコピーするため時間と容量を要する

ため、あくまで「移動」「保管」用途であり、
定常的なバックアップ手段ではないという位置付けは変わらない。
表の「運用イメージ」欄がそのとおりに書かれている。

補足(最新化:DPM 以降の選択肢): 本ページは DPM 2012 SP2 時点の
記述だが、現在の選択肢は次のとおり。

手段 位置付け
System Center DPM(2019 / 2022) オンプレミスでの後継。本ページの記述はそのまま通用する
Azure Backup Server (MABS) DPM 相当の機能を System Center ライセンス無しで利用でき、退避先に Azure を使える
Azure Backup(MARS エージェント) ゲスト・ベースでファイル/システム状態を Azure へ
Azure Site Recovery バックアップではなく災害対策Azureの障害復旧

また、Hyper-V 側でも Production Checkpoint(2016 以降)が
追加され、チェックポイントが VSS 経由で
アプリケーション整合を取れるようになっている
(従来の Standard Checkpoint はメモリ状態を含む
クラッシュ整合であり、本番利用には適さなかった)。

参考情報


Tags: 移行, Windows, Hyper-V, 仮想化, バックアップ, 障害対応

NetDevInfraWiki

マイクロソフト系技術情報 Wiki
Open 棟梁 Wiki

(未着手)

開発基盤部会 Wiki

移行管理: DONETODO

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